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「実はSDGsアレルギー」露出急増中の“Z世代のオピニオンリーダー”25歳モデルの意外な素顔

2023-01-31 eltha

昨年、数々の人気情報番組に出演し、経済誌『フォーブスジャパン』による「世界を変える30歳未満の30人」のひとりにも選出されたモデルの長谷川ミラ。南アフリカ人の父と日本人の母を持つ25歳だ。4年ほど前から動画やSNSで「環境問題」「サステナビリティ」などについて発信。“Z世代のオピニオンリーダー”として注目を集めている。次世代を担う知性派モデルの素顔とは。
(撮影/臼田洋一郎 取材・文/今井洋子)

「恥ずかしい思いを…」ロンドン留学で気づいた問題意識の差

――昨年は『サンデージャポン』をはじめ、『めざまし8』『真相報道バンキシャ!』など多数メディアに出演され、Z世代のコメンテーターとして大活躍でしたね。『news zero』では“東京を担う若者”として特集も!

【長谷川ミラ】 ありがとうございます。小6からモデルや舞台など芸能のお仕事をちょこちょこしていたんですが、一昨年(2020年)からJ-WAVEの『START LINE』というラジオ番組のナビゲーターを始めて。この番組がきっかけでお仕事の幅がどんどん広がっていきました。“金曜日の夕方こそ新しい週のスタートライン”というテーマで、料理や音楽、人、社会課題を解決するための暮らし方のヒントなどを紹介する番組なんですが、これが“サンジャポ”のスタッフさんの目に留まり、お声がけしていただくようになって。

――そうだったんですね。ミラさんはメディア出演以外でもサステナブルなアパレルブランドや「環境問題」などを語り合うコミュニティカフェを手掛けるほか、実際に「ウクライナ」と「ポーランド」の国境に取材へ行くなど、積極的に身の回りの社会問題に関する発信をされていますが、きっかけは。

【長谷川ミラ】 20歳の頃、ロンドン芸術大学のセントラル・セント・マーチンズ(以下CSM)にファッション留学をしていたんですけど、そこですごく恥ずかしい思いをして。帰国後、日本人の若い世代には自分のような思いをしてほしくないなと思って、YouTubeなどで発信し始めました。
――「CSM」といえば“世界最高峰の美術大学”として知られる名門校ですよね。入学がとても難しいと聞きます。

【長谷川ミラ】 試験は15〜20点のポートフォリオ(作品)と英語の面接でしたが、あの頃は若さゆえの勢いも手伝って、全力で努力すればなんでもできる!戦える!と。熱量で入学できたのかもしれません(笑)。

――なるほど(笑)。名門校の学生になって現地でどんな事が?

【長谷川ミラ】 当時、イギリス自体がEUを離脱するしないで揺れていた時期だったので、ふらっと入った街のカフェでも、賛成派と離脱派のカップルが真剣にディベートしてたり、そんな光景が日常茶飯事だったんですよ。たまたま乗ったタクシーの運転手さんに「君はどう思う?」って聞かれて、「私は日本人だし、関係ないんだけど」って思ってたら「いや、君はイギリスに住んでるんだから関係あるだろう!」って怒られたりして、その土地に生きてる人間としての問題意識に、日本との温度差をすごく感じました。

学校でも、プロジェクトを進めるにあたってクラスメイトたちが自国の問題について真剣に語り合っていて。「ミラ(の国の問題)は?」って聞かれて「みんなみたいに日本では困ってることはないかな」なんて思っていたら、クラスメイトたちから「日本って先進国の中で、ジェンダーギャップランキング最下位とかじゃない?」とかバンバン問題提議されて。当時からニュースはチェックしていたつもりだったんですけど、自分事化して考えていなかったんです。同じ世代なのにこれは恥ずかしいな、と。

「Z世代のSDGsリーダー」は、実は「SDGs」アレルギー?

――メディアでは「Z世代のSDGsリーダー」として紹介されることも多いですよね。

【長谷川ミラ】 実は私…「SDGsリーダー」どころか、どちらかといえば「SDGs」アレルギーなんですよね(笑)。情報番組に出演した時に「Z世代のSDGsリーダー」と紹介していただいたのが始まりで、その後もキャッチコピーみたいになってしまったんですけど、実際には私、SDGsの17個の目標も全部は分からないですし。

――えっと(笑)、ご自身では「SDGsリーダー」と思われていない?

【長谷川ミラ】 サステナブルやエコについて発信しているけど、「SDGs」というワードでひとくくりにされるのに抵抗があるというか…。今ってなんでもかんでもSDGsSDGsじゃないですか。SDGsって言葉が出てきた瞬間に拒絶反応が出ちゃう人もいると思うんです。

――確かにちょっと食傷気味な感はありますね。では、この肩書きには不満?

【長谷川ミラ】 でも、最近はアレルギーになり始めてる人がいるのも、いいことかなと思ってて。それぐらい(SDGsという)言葉が浸透しているって証拠だし。 だた、その拒否反応を持ってる方にもちゃんと自分事として社会課題を聞いてもいたいから、私はなるべくSDGsって言葉を使わないで発信するようにしています。
――そうだったんですね。ちなみに「Z世代」と言われることには抵抗ないですか?

【長谷川ミラ】 それは全然嫌じゃないです。単なるビジネス用語だし、1995年から2005年までに生まれたっていうファクト(事実)なので。感覚的には“Z世代代表”なんて大層なレベルじゃなくて、もっと小さな…地区大会の代表くらいの気分。「みんなを代表してちょっと取材行ってくるね」程度の気持ちで、世の中に出てるつもりです。

――では、そんな“地区大会”代表のミラさんが、今、最も気になっている社会問題は何でしょうか。

【長谷川ミラ】 税金の使い方! 復興特別所得税を防衛費に転用するって話しがでてるけど、もっと国民の理解を求めてからにすべきだと思うし、個人的にも納得がいってない。税金って稼げば稼ぐほど取られちゃう仕組みで、その上、還元されている感覚が全然なくて使い方も不透明。これだと、働くモチベーションも下がっちゃうと思うんですよね。若い世代でも議論を重ねたいし、今、一番関心のあるテーマですね。

SNSネイティブ世代は「“こうじゃないと可愛くない”という時代から変わってきている」

――社会問題といえば、近年、「ルッキズム(=外見重視主義)」も大きなテーマになっていますが、モデルとしても活動されるミラさんはどう考えますか。

【長谷川ミラ】 あまりこのテーマで掘り下げたことがないので、ちょっと意見に自信がないけれど、メディアの存在も大きかったのかな、と。これまでってテレビや広告、ファッション雑誌などが「激やせして変身」「もてメイク」など、理想像を作っていたように思うんです。美の価値基準を作っていたというか。読者は、その容姿に近い人が優れていると思っちゃう。でも最近の私たち世代は“こうじゃないと可愛くない”という時代から変わってきていると思います。

 例えば、私、k-popが大好きなんですけど、以前だったら“スタイルが良い”とされ人気だったのはすごく細い子たちだったんです。でも、今は、パフォーマンスが得意な子や内面が魅力的な子が人気。そもそも美に対する考え方が多様になっているし、もっというと容姿よりも中身にフォーカスされる時代になっているな、と感じています。

 それはやっぱり、SNSの影響が一番大きいのかな。色んな価値や考え方に触れる機会が多くなり変わってきたように感じます。
「FORBES 30 UNDER 30 Japan」授賞式当日の記念ショット。Instagram(@jenmilaa)より

「FORBES 30 UNDER 30 Japan」授賞式当日の記念ショット。Instagram(@jenmilaa)より

――もしかしたら「ルッキズム」を問題視し議論しているのは大人世代で、Z世代ではなくなりつつあるのかもしれませんね。それにしても、25歳という若さで社会問題を発信し続けるミラさんの行動力は本当にすごいと思います。

【長谷川ミラ】 困ってる人がいたら放っておけないお節介な性格っていうのもあると思います。電車で座席に座っているとき、目の前におじいちゃんとおばあちゃんが立ってたら、席を譲ろうと思いますよね。それと一緒。

あとはやっぱり、子どもの時から憧れてきたレオナルド・ディカプリオとか、レディ・ガガ、ケイティ・ベリー、テイラー・スイフトといったハリウッドセレブたちは、エンターテイメントの仕事をしながら、社会問題について当たり前のように発信している。影響力のある人は、その力を使って、世の中にいいことしなさいっていうのが海外では当たり前。それを見て育ったので、自分ではすごいモチベーション高いとも、意識高いとも思っていないんです。自分が生きている日本という国のことについて考えるのは当たり前で、考えてない方が私はダサいなって思っちゃう。

それに、いつか結婚して、子どもが産まれて、その子が物心がついた時「ママ、今こんなに社会が大変なのになにもやってこなかった?」とか、私の子どもなら言いそうだなと思って(笑)。そう言われないようにやっとこうかなって。同世代のみんなも、できそうなことからやってみようと思ってくれたら嬉しいですね。
――その行動力が“専門家と一般の人をつなぐ新時代のオピニオンリーダー”として評価され、昨年の8月にはフォーブスジャパンの「世界を変える30歳未満の30人」のひとりにも選ばれました。今後の目標は?

【長谷川ミラ】 30歳までにフォープス・アジアのアンダー30を獲りたいです。ジャパンを獲ったとき父親には「いいね。…でもジャパンでしょ?」と全く褒めてもらえず、相変わらず厳しいコメントをもらいました。いつかビジネスでも、お芝居でも、ファッションでも、どんな形でもいいので、世界で働きたいっていう漠然とした思いもあるので、今度はフォーブス・アジアのアンダー30を獲れたらいいなと。そのためには、これからどういう行動とか、アクションとか、発信をしていけばいいんだろうって、 逆算しつつ精査しているところです。

長谷川ミラ INFORMATION

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